荒草まほんペン入れ事件最終考察
Added 2023-09-29 09:44:09 +0000 UTC※この記事は期間限定無料です。10月に入ったら適当に有料になります。
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はじめに
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今年7月17日、私が投稿したとあるツイートが反響を呼びました。
https://twitter.com/mahoone/status/1680928937529184258
この『荒草まほんペン入れ事件』ですが
無事に解決し、今回の新作を書き上げることが出来たため
改めて原因を考察し、また私が実践した解決方法をシェアしたいと思います。
この件は、創作活動をする上で多くの人に刺さる内容だったようで
作家同士でも様々な意見が交わされ、
また私も直接たくさんのアドバイスをいただくことができました。
私はこの問題に数年間悩んでおり、
自分自身でも様々な方法を試してきましたが、上手くいきませんでした。
周囲の人にも相談したり一緒に考えてくれたりなどしてもらっていたのですが
それでも上手く行かなかったため
これはもう自力での解決は無理だと、この悩みを思い切って打ち明けました。
その結果、思わぬ反響を呼び、またこのことがきっかけでこの問題は解決に向け一気に加速し
結果、自分の中でコレだという答え、考え方にたどり着くことができました。
まずは改めまして、ご助言いただいたすべての方に感謝致します。
本当にありがとうございます!!
早速ですが、私のたどり着いた答え
それは
自分の中に『哲学』を持つ!ということであります。
哲学…というと難しそうに感じますが
簡単に言えば、自分とは何か?人生で大切なことは何か?
自分は何故絵を描くのか、漫画を描くのか?
自分はどうあるべきか?自分にとって、漫画とは何か?創作とは何か?
というようなことについて改めて向き合い、自分なりの答えを出すこと……が
今回の問題を突破する上で非常にクリティカルな方法でした。
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事の起こり
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私は
『他人に助けを求めなければならないほどペン入れが嫌』でした。
正確に言えば
漫画制作工程の中で『ペン入れに取り掛かること』が異常に嫌で
ペン入れ自体も『1日1時間も耐えられません』でした。
正直それ以外の作業は割と得意で、ネタ出し、ネーム、下書き、仕上げなどは
結構スラスラ出来る方です。
ですが、毎回ペン入れのターンになると異常な程のやりたくなさ、ストレスを感じて
5分やってはネットを眺め、5分やってはゲームをやり、
実作業時間が1時間を超えるともうその日はいっぱいいっぱいで、外に出かけたり
最悪の場合その日は原稿に向かおうとするも取り掛かれず、
1秒も作業出来ないまま時間を浪費して終わる……という事もザラにありました。
これを徹底的に紐解きました。
私はなぜペン入れが嫌なのか?
<考えられる理由>
・退屈
・作業感
・ページ、コマの量が多い
・描き込みなどの作画コストが高い
・ペン入れの後にもやることがある
・創作の楽しみをネームで使い果たしている
・時間を置き過ぎて余計嫌になっている
などが浮上しました。
これらに対して
冒頭のツイート等で様々いただいた
アドバイスや考え方を当てはめて考えてみます
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具体的なアドバイス
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・形になっていくのが楽しい
・完成していくのが楽しい
・締め切りがあるからんなこと言ってられない
・やれば終わるからとにかくやる
・音楽を聴きながら、歌いながらやる
・ペン入れ配信する
・映画見ながらやる
・ペン入れと考えずによりきれいな下書きと考える
・お気に入りのブラシを見つけたり、筆圧設定を見直す
・デスク周りを整えたり、ペーパーライクフィルムやステンレス芯を使う
・いっそアナログにする
・いっそ外注する
・タイムアタックをする
・ご褒美を用意する
・とにかくハードルを下げる
・もっと効率化する
どれもすごく効果がありそうです。
実際に頂いたアドバイスは可能な限り試してきました。
自分にとって効果的なものもたくさんありました。
また、今回の考え方に当てはめると
これらはすべて『実学』に基づいていると言えます。
<実学>は具体的なスキルや知識を指し、
日常生活や職業で直接的に役立つ教養のようなものです。
いわゆるライフハックや効率化、客観的な考え方という感じでしょうか。
生活力、ビジネス力、仕事術などとでも言い換えられるかもしれません。
しかし、これらを試す中、新たな問題
『何故そこまでしてやらなきゃいけないのか?』
が浮上しました。
おいおい……なんてこと言い出すんだよと自分でも思いました。
ですがこれは重要な問題でした。
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この問題が起きた環境要因
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私は作家として活動しているものの
現在はあくまでも『DL同人作家』という体裁で
実質締切のない、気ままなスケジュールで動いております。
ありがたいことに、
現在はその状態で食って行けてしまっているため
締切や生活に追われる必要や心配は一切ありません。
たまに大人の事情が発生しますが(今回はそうでした…もう二度とやりません)
なので商業連載作家の生活や一般の社会人と比べれば
時間的、スケジュール的にはゆとりのある暮らしと言えます。
作品自体は今後も作りたいと考えていましたが
そういった状態のため
『そこまでしてやらなきゃいけない』
ということにとてつもない拒否感がありました。
しかし同時に描きたいものはたくさんあって
このままではいけない、
もっとやりたいという気持ちも強くあり
『絶対にどうにかしたい』とも思っていました。
ですが自分の中でなぜ
『絶対にどうにかしたい』
『なぜもっとやりたいのにやれない』のかについて
言語化できませんでした。
上のアドバイスにあるように、
やりたいことを実現することが目的であれば
それこそ『外注する』ことだってできます。
または、のんびり半年に1作、年1作など
シンプルに時間をかけるやり方だってあります。
つまり、『改善したい』と思っているのに『なぜ改善したいのか』を
明確に言語化できなかったのです。
一見無茶苦茶に見えますが
ダイエットなどに置き換えると
痩せた方がいいし、痩せたい、でも筋トレや食事制限は面倒くさい
医者にこのままでは死ぬと言われようやくしぶしぶ……
といった感じで考えるとわかりやすいかもしれません。
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嫌なら、苦手なら、手放せばいい……だが…
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今回はっきりと分かりましたが
嫌なこと、苦手なことに執着しても全く意味がありませんし
同時に、これらを気合や今回私がやったようなやり方は
本当にコスパが悪く、
最悪人生の全てを消費しますので基本的にはオススメ出来ません。
嫌なら、苦手なら、手放せばいい
モノも人間関係も仕事も、結構シンプルにこれで解決したりします。
サンクコストや現状維持バイアスやコンフォートゾーンといったものを認識し
客観的に俯瞰的に冷静に考えて、やめたらよくね?別のことすればよくね?離れればよくね?
で解決することもたくさんあります。それはペン入れでも同じだと思います。
ですが自分はこの問題を『外注』で手放したり、『対処』で躱すのではなく
『なぜ嫌なのか?』『なぜやれないのか?』の本当の原因を突き止めたかった。
本当の原因が分からなければ、
今後も同じことが起こり続けるからです。
この問題を根本から解決し
もっと早く、効率的に、それでいて楽しくありたかった。
それは突き詰めると
『なぜ絵を描くのか?』
『絵を描くことは自分にとって何なのか』
『絵とはなにか』
『漫画とはなにか』
『なぜ絵なのか?漫画なのか?』
『頑張ってどうなりたいのか?』
『なぜそうなりたいのか?』
『それら全ては本当に自分の意志か?自分の願いなのか?』
『自分にとっての幸福とはなにか?』
『楽しいとはなにか?』
『そこに漫画や創作は本当に必要か?』
など、こういった根本的な、哲学的な問いにたどり着きます。
つまり、哲学なしにこの問題は絶対に解決しなかったのです。
そして私はこれらについて、今の答えを見つけることが出来ました
それによって筆はガンガン進み、作品は無事完成しました…!!
いやーよかったね!これからは楽しくお絵描きして暮らします!
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なぜ哲学だったのか
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今年に入りAIやインボイスの話題などを中心に
多くの作家さんが混乱のさなかにあります。
もちろんそれは私自身も例外ではありませんし
こういったことは以前よりあり
表現規制や、違法アップロード、
作家と編集で揉めたりなど
創作活動を取り巻く環境は常に混沌の中にあります。
あいつが成功して自分がうまく行ってないのが憎い
流行りの作品見た方がいい?古い名作見た方がいい?
もっと絵が上手くなりたい、もっと売れたい、有名になりたい
下手でも売れたい、売れなくても好きでやりたいけど金が無い
などの悩みもたくさんあるかと思います。
さらに言えば、創作活動の環境とは別に、
『生身の自分をやっていくこと』
つまりは、日常生活、家賃や光熱費を払ったり、毎日の食事
家族や友人関係、老いや病との戦い、健康問題…
そういった『生活者』としての時間もやっていかなければなりません。
どんな人でも、どんなに才能や実績があるような人でも
全員こういった問題を常に抱えています。
そしてその全てにおいて、明確な正解はありません。
どんな作品を作りたいのか、
どんな人生を送りたいのか、どんな『自分』でいたいのか
どんな人達と過ごしたいのか?
そしてそれらはどうすれば達成できるのか?
だが、それらは本当に自分の意志なのか?
本当にそれが自分の価値観なのか?
人生の時間は有限で、私のリソースも有限で
すべてを叶えることはできません。
インターネットでは毎日様々な価値観を目にし、一喜一憂、批判や称賛、
嫉妬や羨望など本当に混沌としています。
それらは本当に
とてつもないエネルギーをもってうねりあい、ぶつかって来ますので
そんなものに毎日毎日触れていたら頭がおかしくなりますし、自分を保てません。
そしてそれが本当に自分が思っていること、
願っている事なのかどうかすらわからなくなっていきます。
そして中には最悪思い詰めて筆を折ってしまったり
実際に命を絶ってしまう方などもいます。
まぁ実は、それらはインターネット(X/Twitter等のSNS)をやめれば一瞬で片付くのですが
それだけでは根本的な解決にはならないことも多々あります。
とにかく
この混沌の中で、少しでも悩まず
『確固たる自分』を持ち、明るく元気に楽しく、自分の思い描く理想に
物質的にも精神的にも、少しでも近い形で豊かに生きていきたい。
自分の中の悩みやコンプレックス、問題は、解決したい。
またはそれらが実は最初から存在しなかったことには気付けた方が良い。
だって自分の人生なのだから。
自分の人生に本気になれるのは自分自身だけです。
他の誰も責任を取ってくれないし、面倒も見てくれません。
どんなに助けてもらえても、最後の最後は自分自身でどうにかしなくてはいけません。
『これが自分だから』『自分には無理』は本当か?
『やりたいこと』『ほしいもの』は本当か?
『やりたくないこと』『いらないもの』は本当か?
私はそう考え、冒頭のツイートをきっかけに
今回の原稿の間ずっと試行錯誤を続け
『ペン入れが嫌すぎる』という呪いを生み出し続けていた原因が
『哲学が足りない』であることにたどり着きました。
私はこれから一生かけて、自分なりの哲学を考えていきたいと思います。
しかし、哲学だけでは発狂一直線ですので
哲学×実学 この2つの合せ技で、この混沌をサバイブしていきたいと思います。
Comments
すごくためになる考察ですね! ペン入れに限らず日常の色んなことに通じる考え方だと感じました! とても参考になりました!
うちうみ
2023-09-29 09:57:55 +0000 UTC